日本語の「ピンチ」は和製英語なので、ネイティブとの会話でそのまま使ってしまうと「つねる」や「つまむ」という意味で伝わってしまいます。では、「窮地に立たされる」や「ピンチだ」と英語で表現する場合はどうすればいいのでしょうか?今回は、「ピンチ」を英語で表現するときに役立つフレーズをご紹介いたします。
1) Crisis
→「危機」
“crisis”は危機的状況に陥っていることを表す時に使われる単語で、国家の危機や家族の危機など、さまざまな危機を表現することができます。この表現は、主に重要な局面に立った時に使います。そのため、子どもがちょっと転んだだけで“My child had a crisis.(我が子がピンチです)”などと言ってしまうと、かなり大げさに聞こえてしまうので使い方には気をつけましょう。
- 心身や環境の変化によって中高年が陥る不安定な心理状態を、“mid-life crisis(中年の危機)”などと言います。
〜会話例〜
A: I heard Kim had a family crisis.
(キムには家族の危機があったらしいよ)
B: What kind of crisis?
(どんな危機的状況なの?)
A: Her sister is terminally ill.
(彼女の妹は末期症状なんだって)
B: Oh no.
(そうなの?)
2) Dilemma
→「ジレンマ / 板挟み」
“dilemma”は二つの選択肢のうちにひとつを選ばないといけない状況を表し、日本語の「ジレンマ」と同じ意味になります。危機とは異なり、緊急性がない状況で悩んでいる時によく使われ、「どうしたらいいの?」という気持ちが伝わります。例えば、仲のいい友達同士の喧嘩の仲裁に入ってどちらの味方をすれば良いかわからないような時に“dilemma”を使うといいでしょう。
〜会話例〜
A: Oh my gosh.
(どうしよう)
B: What happened?
(どうしたの?)
A: I just realized I have two important meetings booked at the same time.
(同じ時間に大事なミーティングが重なっていることに今気づいたの)
B: That is quite a dilemma.
(それはかなりピンチだね)
3) In a tight spot/corner
→「窮地に陥る」
“In a tight spot”は、苦境に立たされた状況や身動きが取れない様子を表す時に使われ、突然何かが起こりピンチに陥った時は“I am in a tight spot.”と言います。ちなみに、“tight spot”の文字通りの意味は「狭い場所」になります。例えば、“I parked my car in a tight spot.”は「狭い場所に駐車しました」という意味になります。文脈によって意味が変わりますので、注意してください。また、“in a tight spot”は“dilemma”と違ってカジュアルな言い方になります。状況に応じて、使い分けをするといいでしょう。
〜会話例〜
A: What’s wrong?
(どうしたの?)
B: I’m in a tight spot because my Uber ride got canceled!
(ウーバータクシーが急にキャンセルになって、困っているの!)
A: Oh. I can give you a ride to the airport.
(それなら、空港まで送って行くよ)
B: You are a real lifesaver!
(すごく助かる!)
この記事を書いた人
Michelle
こんにちは、Michelleです。カリフォルニア・ロサンゼルスで生まれ、南カリフォルニアで育ちました。現地校に通いながら、幼稚園から中学校まで日本語補習校に毎日通い、年に一度は日本に一時帰国していました。日本人の両親の元で大学まで米国で過ごし、アメリカ・日本の文化の大事さを学びました。
通訳・翻訳の仕事をしながら、英会話の個人レッスンを15年間しておりました。バイリンガルの環境の中でレッスンを行うことにより、さらに効率的に自然な英語力が身につくと考えています。現在はボストンと日本を行き来しながら、ビジネス英語を中心としたレッスンを行っております。
【資格】
TESOL Certification
TEFL Certification
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