今回は、些細な問題にも関わらず、あたかも深刻な問題のように話を誇張して大げさに騒ぎてることを意味する英語のイディオム2つをご紹介いたします。
1) Blow out of proportion
→「大げさに言って広める / 誇張する」
この表現は、些細なことを大げさに言ったり、小さな出来事を必要以上大げさに騒ぎ立てることを表すイディオムです。特に、ちょっとした問題を、あたかも重大で深刻な問題であるかのように誇張するニュアンスが含まれます。一般的に「Blow it out of proportion.」または「Blow things out of proportion.」が日常会話ではよく使われる決まり文句です。
- 「〜を大げさに言う」は「blow _____ out of proportion」
- You are blowing it out of proportion.
(それは大げさですよ。) - Why do you always blow things out of proportion?
(何でいつも必要以上に大げさに言うのですか?) - How did this issue get blown out of proportion?
(どうしてこの問題が必要以上に大きくなったんだろう。)
〜会話例〜
A: Our boss is furious about the meeting last night.
(私たちの上司が昨日のミーティングの件で激怒しています。)
B: He is just blowing things out of proportion. It’s not even that big a deal.
(彼は大げさに言っているだけです。大したことでもないのに。)
2) Make a mountain out of a molehill
→「ささいなことを大げさに言う」
この表現も、上記の「Blow out of proportion」と同様、些細な問題を大げさに言うことを意味します。Molehillはモグラ塚と呼ばれるもので、モグラが穴を掘る時にできる小さな盛り土を表します。この盛り土を「大きな山」にするという発想からこのフレーズが成り立ちました。ちょっと古い表現で、私は個人的に上記で紹介した「blow out of proportion」を使っています。
- Don’t make a mountain out of a molehill. It’s not that important.
(大げさに言わないでよ。大したことじゃないから。)
〜会話例〜
A: I’m going to fail this class. I really messed up on the last essay.
(この授業の単位を落としちゃうよ。この前の作文、ほんま最悪だったし。)
B: You’re making a mountain out of a molehill. It’s just one essay. You’ll be fine.
(それは大げさね。たかが作文一つだけの話でしょ。大丈夫だよ。)
同じく「大げさ」を意味する「Exaggerate」との違い
「大げさ」と言えば「Exaggerate」が思い浮かぶ人もいるかもしれませんが、ここで紹介している上記2つの表現は、小さいな問題を大げさに騒ぎ立てる状況で使われることから、(誇張することで)常にネガティブな状況が伴います。その一方、Exaggerateは、単に物事を大げさに言うことを意味し、そのことで必ずしも状況が悪化するわけではなく、ポジティブな状況に繋がる「大げさ)と捉えることもできます。
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