「羨ましい」を和英辞書で調べると大抵の場合“envy”と“jealous”が載っていますが、アメリカ人は普段の会話でどちらを使うのでしょうか？今回はアメリカ人のMarina先生と、“envy”と“jealous”の違いについて話し合います。

1. “jealous”と“envy”のどちらをよく使う？　(0:53)

Marina先生は、論文などフォーマルな言葉遣いが求められるような状況でなければ、“I’m jealous.”しか使わないと言います。私も同じで、友達と遊んでいる時や家族と一緒に過ごしている時は“I’m jealous.”を使うほうが圧倒的で、“I envy you.”を使った記憶すらありません。しかし、英語を教えるようになって初めて“I’m jealous.”と“I envy you.”の違いについて調べた時に、自分の使い方が間違っていたのではないかと考えるようになりました。

2. “jealous”と“envy”の違い　(2:31)

定義では、“jealous”は自分が持っているものを失うかもしれない、誰かに奪われるかもしれないという恐怖に対して使う言葉で、“envy”は他人が持っているものを欲しがる時に使う言葉です。そのため、例えば、ハワイ旅行に行く友人に対して「羨ましい」という時は、定義通りであれば“I envy you.”が適切な表現になりますが、ネイティブは“I’m jealous.”を使います。自分が持っているものを失う・失わないに関係なく相手の状況を「羨ましい」と表現する時は、ネイティブは一般的に“jealous”を使い、“envy”は会話で使用するには多少フォーマルな印象があるため使いません。

3. “I’m jealous”のスラング“I’m jelly!”って使ったことある？　(4:47)

Marina先生は、友人との会話で“I’m jelly!”というスラングを中学・高校時代によく使っていました。この表現は高校生などが使う若者言葉で、現在はもう時代遅れの言葉かもしれません。Z世代（1997年から2012年に生まれた世代）では、“I’m jelly.”に代わる新しい言葉が生まれているかもしれません。また、自分と同世代、または自分よりも上の世代の人が“I’m jelly.”という表現を使っているのを耳にすると、不快に感じるとMarina先生は言います。

4. 相手を羨む状況で使えるワード 　(6:34)

「羨ましいな」と表現する時は、“You’re so lucky.”という表現が良く使われます。“I’m jealous.”と“You’re so lucky.”は、ほとんどの場合一緒に使われます。

4. “envy”は大人が使うワード！？　(7:45)

日常会話で「羨ましい」と表現する場合は、“I’m jealous.”がよく使われるとMarina先生は言います。しかし、現在30代後半の私は、年齢を重ねるにつれ“envy”や“envious”という言葉を耳にする機会が増えてきたような気がします。それは、大人になると状況に適した言葉を選ぶようになることが影響しているからではないかと考えます。また、“jealous”はスラングではありませんが、ある意味若者の間で使われるスラングのような扱いになったため、大人になると使わなくなるのかもしれません。結論として、30代、40代、50代と年齢を重ねると“envy”の方がよく使われるのかもしれませんが、今でも友達と遊んでいる時などカジュアルな場面では、私は“I’m jealous.”を使っています。

5. まとめ　(9:36)

日常会話で「羨ましい」と表現したい時は、“I’m jealous.”または“You’re so lucky.”を使うようにするといいでしょう。関連記事『「いいな、うらやましい」は「I envy you」で正しいの？』では、“I’m jealous.”や“You’re so lucky.”の使い方を例文も交えてご紹介していますので、ぜひご覧ください。

動画レッスン