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公開日2017.11.15

「Hand」や「Arm」を使った英語の慣用句

「Hand」や「Arm」を使った英語の慣用句

日本語でも「手が空く」や「手も足も出ない」、「腕に覚えがある」など、手や腕を使った表現がたくさんありますが、英語でもそれらを使った慣用句が日常会話の中でとてもよく使われています。今回は、その中から4つの表現をご紹介します。

1) Know like the back of one’s hand
→「〜をよく知っている」

直訳すると「自分の手の甲のように知っている」となるこの表現は、普段よく目にしている自分の手の甲の状態に関しては他の誰よりも自分が一番よくわかっているという考えから、あることについて「知り尽くしている」や「熟知している」を意味する表現として使われます。パソコンや技術的なことはもちろん、ある場所について詳しかったり、家族や友人の性格を深く理解しているなど、様々な状況で使える表現です。

〜会話例1〜
A: Should I look up directions?
(行き方を調べようか?)
B: No you don’t have to do that. I know this area like the back of my hand.
(調べなくてもいいよ。この辺は知り尽くしているから。)
〜会話例2〜
A: What are you talking about? I’m not angry.
(何言ってんの?怒ってないよ。)
B: Stop lying to me. I know you like the back of my hand.
(嘘はやめてよ、あなたのことはよくわかってるんだから。)
〜会話例3〜
A: Where should I stay when I go to Tokyo?
(東京に行ったらどこに泊まればいいかな?)
B: Ask Lisa, she knows that city like the back of her hand.
(リサに聞いてみて、彼女は東京を熟知しているから)
〜会話例4〜
A: My car broke down on the way to work again.
(通勤途中でまた車が壊れたよ。)
B: Oh no! You should contact Sam. He knows cars like the back of his hand.
(うそ!サムに連絡した方がいいよ。彼は車について本当に詳しいから。)

2) Live from hand to mouth
→「その日暮らしをする、かつかつの生活を送る」

Hand to mouthは「手から口」を意味し、この表現の由来は16世紀のイギリスと言われています。当時はひどい食糧不足であり、多くの人が飢えていました。食べ物が手に入った途端、口に入れなければ他の人に取られる恐れがあり、手にした食べ物をそのまま口へ持っていき生き延びていたそうです。こうして、live from hand to mouthは「その日暮らしの・一時しのぎの」人生を送ると言う意味で使われるようになりました。

  • 自転車操業を意味するhand-to-mouth operationという似た言い回しがある。
  • When I first started as freelance, I had to live hand-to-mouth.
    (フリーランスで働き始めたときは、その日暮らしの人生だった。)
  • Many North Koreans are forced to live a hand-to-mouth existence.
    (多くの北朝鮮人は一時しのぎの生活を強いられている。)
  • If you borrow money, don’t borrow more to pay that person back. That only makes it a hand-to-mouth operation!
    (借りたお金を返すためにまた借金してはダメだよ。それじゃただの自転車操業でしょ!)

3) Lose one’s touch
→「下手になる」

19世紀にイギリスで使われ始めたこの表現は、「前ほど上手にできなくなった」、「以前の特技を失う」と言う意味です。「下手になった」場合にも使えますが、基本的には「得意だったのに、レベルが落ちた」ことを表します。スポーツで練習をサボって腕が鈍った時や、子供が言うことを聞かなくなった時、ビジネスの場などで「勘」を失った時にも使えます。

  • Have the touch/Have got the touchは「才能がある」を意味する。
  • Loseとtouchの間にyourやmyなどを入れないと、「(人と)連絡を取らなくなった」の意味になるので、ご注意を。
  • My kids don’t listen to me anymore. I think I’ve lost my touch.
    (子供たちが全く言うこと聞かなくなったよ。なんだか、腕が鈍ったかなぁ。)
  • I know you didn’t win today, but you haven’t lost your touch. You’re just having a bad day.
    (今日は勝てなかったかもしれないけど、腕が鈍ったわけじゃないよ。きっと今日はついてないだけだよ。)
  • I couldn’t get that contract today. I think I’ve lost my business touch.
    (今日あの契約を承諾してもらえなかったよ。ビジネスの勘が鈍ってきたのかなぁ。)

4) Twist one’s arm
→「人に何かを強制的にさせる」

この表現を直訳すると「腕をひねる」になり、人に何かを強制的にさせる状況で使われます。家事を手伝わない夫に無理やりやらせたり、おもちゃを片付けない子供に強制的に片付けさせたり、無理に友達を一緒にカラオケに連れ出したりなど様々な場面で使えます。

また、アメリカでは、喜んでやるのに、「もうしょうがないなぁ」というような皮肉な冗談交じりで使う場合もあります。例えば、お酒が大好きな人が、「もっと飲む?」と聞かれた場合 「If you twist my arm. (そんなに言うなら、もう一杯!)」と冗談交じりで答えたりします。

〜会話例1〜
A: I know you don’t like scary movies, but will you please go with me? I have no one else to go with!
(怖い映画が嫌いなのは知ってるんだけど、一緒に見に行ってくれない?他に誘える人がいないの。)
B: Oh fine. Since you twisted my arm! But next time, I get to pick the movie!
(分かったよ。そんなに言うなら行くよ。でも、次は私が映画を選ぶからね!)
〜会話例2〜
A: You got Bob to wash the car?
(ボブが洗車するの?!)
B: Well, I had to twist his arm to do it.
(まぁね。無理やりやらせたわよ。)
〜会話例3〜
A: Would you like another cookie?
(もう一つクッキー食べる?)
B: Well, since you twisted my arm.
(そんなに言うなら、食べるわ!笑・・・※冗談)
    
            
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