これまでの私の経験からしても「Talk」という英語を使いこなせない人はいないかと思います。しかし、この「Talk」という単語は、単に「話す」の意味以外にも、他の単語と組み合わせた熟語にすることで、様々な意味として使えるので、今日のコラムでは中でもネイティブがよく使う代表的な5つのイディオムをご紹介いたします。
1) Talk around
→「遠回しに言う」
このフレーズは、言いたいことをはっきりと伝えず、話の要点を回りくどく話すこと表す場合に用いられます。“around”は物の周りを巡ることを意味することから、肝心なことを避けて遠回しに話すニュアンスとなります。
- 「遠回しな言い方をする」は「Beat around the bush」とも表現できる。
・Instead of talking around this problem, let’s tackle it head on.(この問題をうやむやにするのはやめて、真正面から向き合いましょう。)
・Stop beating around the bush and give me a straight answer.(回りくどい言い方でなく、明確な返答をしてください。)
2) Talk back
→「口答えをする」
このフレーズは、子供が親に反発したり、部下が上司に口答えしたりするなど、自分より地位の高い人に反論することを意味し、特に目上の人に対して失礼な態度で言い返すニュアンスとして用いられます。
- 使い方:「Talk back to someone」→「(人に)口答えする」
・Sam, don’t talk back to your mother like that!(サム、お母さんに向かってそんな風に口答えしたらあかんやろっ!)
・The students in this class are very well behaved. No one talks back to the teacher.(このクラスの生徒はとても行儀が良いです。誰も先生に口答えをしません。)
3) Talk into / Talk out of
→「説得する」
誰かに何かをするよう説得する場合は“Talk into”、何かをしないよう説得する場合は“Talk out of”と表現します。例えば、中古車ではなく新車を購入したほうがいいと友達を説得した場合は「I talked him into buying a new car.」、新車を購入しないほうがいいと説得した場合は「I talked him out of buying a new car.」となります。“Talk out of”は、何かをしようと決意した相手に、その決意を思いとどまらせるニュアンスとして用いられます。
- 使い方:「Talk someone into/out of _____」→「〜するように/しないように(人を)説得する」
・I was thinking about quitting my job and becoming a freelancer but my boss talked me out of it. I’m going to wait a few more years.(会社を辞めて独立しようと考えていたのですが、上司に引き止められたので、もう数年待つことにしました。)
・How did you talk him into running a marathon? He hates running!(どうやってマラソン大会に出場するよう彼を口説いたん?彼、走るのめっちゃ嫌いやのに・・・)
4) Talk down
→「軽蔑した(見下した)態度で話す・上から物を言う」
このフレーズは、学歴や職業、社会的地位などが相手より自分のほうが偉いと思い込んでいる人が、相手を見下し小馬鹿にした態度で上から物を言うことを表します。
- 使い方:「Talk down to someone」→「(人に対して)軽蔑した態度で話す」
・I don’t recommend that teacher. He talks down to his students.(あの先生はお勧めしません。生徒を見下した態度で話すので。)
・Why are you talking down to me like I’m a kid?(何で子供扱いするような話し方で話してんの?)
5) Talk over
→「〜しながら話す」
このフレーズは、何かをしながら会話をすることを表します。「Let’s talk it over a beer.(ビールを飲みながら話しましょう)」、「Let’s talk it over lunch.(ランチを食べながら話しましょう)」のように、食事やお酒、ゴルフなどを誘う際の決まり文句としてよく使われます。
- 使い方:「Talk over _____」→「〜しながら話す」
- 「Talk something over」は「〜について議論する・話し合う」も意味する。
・I’d love to hear more about your business idea. We’ll talk it over a game of golf someday.(そのビジネスについてもっと詳しく聞きたいので、そのうちゴルフでもしながらゆっくり話しましょう。)
・I’ll talk it over with my wife and get back to you.(妻と話し合ってから連絡しますね。)
動画レッスン
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podcast を初めて聞きました。#100でした。まさか「稲盛和夫」が出てくるとは思いませんでした。後半のトークは素晴らしく感動しました。ケイスケさん、宣言しましたね。2年後、楽しみです。これからもケイスケさんが進歩しているか、時々、聞きま~す。
さきほど、すみません、podcastの感想をこのページに送信してしまいました。
ジュンさん、こんにちは!
Let’s talk it over a bottle of wine. は Let’s talk about it over a bottle of wine. が正しく、そして We’ll talk it over a game of golf someday. は We’ll talk about it over a game of golf someday. が正しいのではないでしょうか。
ご回答よろしくお願いします。
タケシさん
両方とも意味は全く同じです〜!
いつも、大変参考にさせていただいております!ありがとうございます‼️
ところで、今回のtalk down の解説で、何度も「みおろす」と言われていましたが、それは「みくだす」ではないでしょうか?
よろしくお願いいたします。
初めまして。いつも役に立つレッスンをありがとうございます。
“talk back”について質問なのですが、例えば友だちが言ったことに対して「でも、こうなんじゃない?」と自分の意見をやんわりと言い返すような表現は “talk back” だとおかしいでしょうか。
Yumiさん
いつもHapa英会話で学習していただき、ありがとうございます。
そのような状況では「Talk back」は違和感ありますね。どちらかと言うと「suggestion」になりますね。
YouTubeで、拝見しました
60歳すぎて、英語に興味持ち、楽しく見させてもらっています
Talkの使い方で、一つ疑問に思ったのですが、talk it over a beer で冠詞が付きますが、何故 coffee はつかないのでしょうか?lunch,breakfast,dinner などは冠詞を付けない(例外有りでしょうが)のはわかるのですが、beerとcoffeeで違うのが不思議でなりません
小林さん
こんにちは。YouTubeで学習していただき、ありがとうございます。coffeeは省略されていて、正式には a cup of coffeeです。なので、Let’s talk it over a cup of coffeeになります。しかし、会話では a cup of を省いて、シンプルに coffee ということが一般的です。