英語の辞書で「我慢」や「我慢する」を調べると、沢山の単語やイディオムが紹介されており、状況に応じて適切な表現がどれなのか判断しづらいかと思います。そこで、そんな悩みの解消に役立てばと、今日のコラムでは日常会話でネイティブが「我慢」を表す際によく用いる代表的なフレーズをご紹介します。
1) Put up with ____
→「〜に我慢する・〜に耐える」
このフレーズが日本語の「我慢する」に最も近い表現でしょう。辛い出来事や嫌なことなどに対して、不満や文句などを言わずに耐えたり辛抱するニュアンスが含まれます。例えば、「満員電車で通勤するのは嫌だけど、我慢するしかない」は「I hate commuting in overcrowded trains but I have to put up with it.」になります。
- 日常会話では「I can’t put up with _____.(〜に我慢できない)」と否定文で使われることが多い。
・Why do you put up with his nonsense?(なんで彼の馬鹿げた言動に我慢するの?)
・I can’t put up with this humid weather. It’s driving me crazy.(この湿気には耐えられへんわ・・・気が狂いそう。)
2) Deal with _____.
→「(我慢して)対処する・受け入れる」
このフレーズは「対処する」や「取引する」などの意味としても用いられますが、嫌な出来事や厄介な問題が発生した際に、その状況を我慢して受け入れつつ、何とかして解決しようと取り組むニュアンスがあります。例えば、サーバーがダウンしてインターネットが使えない場合に「We just have to deal with it.(我慢して何とかするしかない)」という具合で使われます。
- 「Deal with it(我慢して何とかしなさい)」はお決まり文句。
・We are short-staffed right now. I don’t want to work late but I have to deal with it.(現在、人手不足です。遅くまで仕事をしたくはないけど我慢するしかない。)
・I’ve been suffering from migraines for years now. It’s just something that I have to deal with.(長年、片頭痛に悩まされてるねんけど、こればっかりはしゃーないわな。)
3) I can’t stand _____.
→「〜に我慢できない」
嫌悪感を感じる事に対し、イライラして耐えられない場合に使われる日常フレーズです。例えば、火災報知器が鳴り続けて仕事に集中できない場合は「I can’t stand it anymore!(もう我慢できない!)」となります。
- 一般的に日常会話では否定文として使われる。
・I can’t stand lazy people. They drive me crazy.(怠け者には我慢できない。本当にイライラする。)
・I can’t stand working these crazy hours anymore. I’m going to go talk to my manager.(長時間労働にもう耐えられません。マネージャーと相談してきます。)
4) Patient
→「じっと我慢する・忍耐強い」
“Patient”も我慢することを意味する単語ですが、特に何かに長時間耐えられる忍耐強さ表します。長い行列やうっとしい人などに対しても、イライラせず落ち着いて対応したり、取り組んでいる仕事や課題の成果が出るまで根気よく頑張れる辛抱強さを指します。
・It takes time to become a good English speaker. You just have to be patient.(英語が上手に話せるようになるには時間がかかります。忍耐強く頑張ること。)
・You have to learn to be more patient. Success doesn’t happen overnight.(もっと辛抱強くならなあかんで。一夜で成功するわけないやん。)
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我慢するって何?ってEnglish Speakerに聞いたらendureって言われました。また会話中にtolerateもたまに聞きます。使い分けはやはり自分の気分次第や、どの言葉が自分が好きかとかなんですか?
りとみぃあさん
状況により「Endure」と「Tolerate」も我慢をしますね。「我慢」は様々な状況で使えるとても便利な日本語ですが、英語では状況に応じて表現の使い分けをする必要があります。「Endure」は基本的に「痛みや苦しみを耐え忍ぶ」ニュアンスが含まれ、「Tolearate」は大目に見たり、寛大に扱うことによって「許す」意味合いが強いです。どの表現を使うかによって多少意味が異なるので、たくさん英語に触れてどの場面でどの表現が使われるかを覚えることがベストだと思います!
例えば、欲しい物があるけど月末で金欠だから我慢するって言う場合の”我慢する”は英語でどのような言うのがよいでしょうか? “i have to resist it” は自然な表現でしょうか?
Koteさん
As always, great question! この状況で「resist」はちょっと固い感じがします。私だったら、「wait」を使いますね(I have to wait until next month)その他、「hold off (on)」もいいでしょう。「Hold off (on)」は「控える」や「延ばす」を意味し、購入したいものを控える(I’m going to hold off on buying it)状況ではピッタリの表現だと思います。
Jun-san,
thanks! i should’ve paraphrased “我慢する” like you did.
こんにちは。
甘いものを我慢するはどのように表現すれば自然ですか?
あいさん
こんにちは!私だったら「stay away from sweets!」と言います。I can’t stay away from sweets! → 甘いものを我慢できない!
こんにちは、はじめまして。
「あなたに電話したかったけど、疲れてると思ったから我慢しました。」
〜したいけど〜するのを我慢する
はどの「我慢」の単語を使えばよろしいですか?
Yuさん
こんにちは。英語ではそのような状況で「我慢」という表現はしないかと思います。シンプルに「I was going to call you but I thought you might be tired.」でOKです。
もう一杯呑みに行くか聞かれて、行きたいけどダイエット中だし、「うーん。やっぱり我慢する!」「大丈夫!我慢できる!」って言いたかったのに言えませんでした。こんなときどういう風に言えばよかったのでしょうか!
こんばんは。
我慢の違い、本当に今まで何度も引っ掛かってきていました。
遂に今回スッキリしました‼
とは言うものの、状況に合わせて言葉を選ぶのは、難しい‼‼
例文と説明を何度も繰り返し覚えます。
有り難うございました。
面白い記事ばかりでとてもためになっております。
Injuries are part of the game. とありますが。Injuries are “a” part of the game.では駄目なのでしょうか。
違いが気になっています。
DDさん
こんにちは。言われてみれば、確かに、「injuries are a part of the game.」でも間違いではないように思います。私は「part of the game」の方が自然な響きがあるように感じるだけで、「a」を入れても問題ないと思います。
junさん
いつも動画を楽しく見させていただいています。
先日、友人と日本人の冬の服装について話していたのですが、「日本人は寒くてもおしゃれのために薄着で我慢する」とうまく伝えられませんでした。
この場合、どのように表現するのが自然でしょうか。
Junkoさん
こんにちは。いつも動画を視聴してくれてありがとうございます。”To be fashionable, Japanese people dress lightly even on cold days.”みたいな感じでいいと思います。ここは我慢という単語をいれない方が英語ではナチュラルだと思います。