“May”と”Might”は両方とも可能性を示す表現で、一般的に「〜かもしれない」を意味します。両方とも使える状況もあれば、ニュアンスの違いから誤解をもたらしてしまう可能性もあります。今日のコラムでは”May”と”Might”の微妙なニュアンスの違いについて簡単な3つのルールをご紹介したいと思います。
1) 「May」のほうが起こる可能性が高い
“May”は”Might”より何かが起こる、何かをする可能性が高いことを示します。例えば、「I may go snowboarding this weekend(週末スノボーに行くかもしれない)」と「I might climb Mt. Fuji next year(来年富士山を登るかもしれない)」だと、富士山を登るよりスノボーに行く可能性が高いことを示します。
- May → 50%程の可能性 / Might → 30%程の可能性
- 友達を食事などに誘う際 “I might go.(行くかもしれない)”と返事されたら、「来ない」ことがほとんど。相手が来ることを期待せず、”I can’t go(行けない)” を遠回しに言っているような感覚だと個人的に捉えています。
- “May”と”Might”の違いは些細で、日常会話では”Might”のほうが使われることが多いです。
・I might go to Japan next month.(来月日本に行くかもしれません)
・He may call you later.(彼は後で電話をするかもしれません)
・She might join us for dinner tonight.(彼女は今夜私たちと一緒に食事をするかもしれません)
・He may call you later.(彼は後で電話をするかもしれません)
・She might join us for dinner tonight.(彼女は今夜私たちと一緒に食事をするかもしれません)
2) 許可を求める時は「May」
「〜をしてもいいでしょうか?」と相手に許可を求める時は”May”が使われます。例えば、上司に「家に帰ってもいいですか?」と訪ねる場合、”May I go home?”になります。”May”が「許可」を示すため、”He may go home”と表すと「彼は家に帰ってもいいです(許可)」または「彼は家に帰るかもしれません(可能性)」両方を意味し、誤解を招くことがあります。このような状況で誤解を避ける為、可能性を示す場合は”Might”が好まれます。
- “May I _____?”はフォーマルで丁寧な言い方になります。カジュアルな聞き方は”Can I _____?”になります。
・May I turn on the TV?(テレビをつけてもいいですか?)
・May I open the window?(窓を開けてもいいですか?)
・May I borrow your cell phone?(携帯電話を借りてもいいですか?)
・May I open the window?(窓を開けてもいいですか?)
・May I borrow your cell phone?(携帯電話を借りてもいいですか?)
3) 過去の話は「Might have」
原則としては”May”の過去形が”Might”になり、過去の出来事について「〜したかもしれない」は一般的に”Might have”が使われます。尚、最近は過去の話をするときに”May have”を使う人も増えてきましたが、ネイティブの感覚で言うと”Might have”を使うのが自然です。
- 「Might have」+「過去分詞」
・I might have left my wallet in the car.(車の中に財布を置きっぱなしにしたかもしれません)
・She might have gone home.(彼女は家に帰ったかもしれません)
・Brian might have missed his train.(ブライアンは電車に間に合わなかったかもしれません)
・She might have gone home.(彼女は家に帰ったかもしれません)
・Brian might have missed his train.(ブライアンは電車に間に合わなかったかもしれません)
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こんにちは。
日常会話では”Might”のほうが使われることが多いです。
とありますが、日常会話でHe might call you later というのがあったら
電話はしないということになるのですか?
「電話をしない」というよりは「電話をしない可能性が高い」というニュアンスになります。
こんにちわ。いつも楽しく拝見させていただいてます。
ご指南いただきたいのですが、「~するかもしれなかった。」は英語でどう表現しますか?例えば「雨が降るかもしれなかった ので傘を持って行った。」あるいは「彼が来るかもしれなかった ので緊張した。」などです。この場合にもmight have~が適用可能でしょうか?「I took an umbrella because it was likely to rain.」「I was so nervous because he was likely to come.」かなと考えたのですが、どうもしっくりきません。ご指導よろしくお願いします。
Kenjiさん
いつもありがとうございます。その場合、日常会話ではシンプルに「I thought」を使うこと多いです。「I took an umbrella because I thought it was going to rain.」、「I was nervous because I thought he was going to come.」が最も自然な響きがあります。
Let’s do something this week maybe .
と、maybe を使われた時も50%くらいでしょうか?
またそれに対して、どんな答え方がいいでしょうか?
OK.Let me know if you have a time.
とか?
ぴーさん
そうですね。50%くらいですかね。経験上、ロスでは”maybe”と言われたら、会わない、何も起こらないことの方が多く、”no”の遠回しな言い方です(苦笑)それに対して、”Let me know when you have time”もしくは、簡単に”Let me know”と返答するといいでしょう。
現在完了は現在に視点があるため、明確に過去を示す単語と一緒に使えないと習いました。たとえば、She have gone to Japan yesterday. I’ve never been there yesterday. などです。これらが明らかに間違っていることは分かります。しかし、I might have left my wallet in the car yesterday. はどうなのでしょう?「私は昨日、車の中に財布を忘れたかもしれない」と訳せば、日本語としてはちゃんと成り立ちます。might have+過去分詞は、現在完了ではないのでしょうか。
mayとmightの差は可能性だけでしょうか。willとwould、canとcouldの違いにもつながるかもしれまんせんが、根本的に、助動詞と助動詞の過去形を使う際の頭の中のモードのようなものが違う感じがしています。
また、推量の可能性について、will, would, may, might, can, couldはそれぞれどれくらいの可能性の際に使用するのでしょうか。mightが30パーセント程度ですと、canやcouldはそれ以下という感じでしょうか。
よろしくお願いいたします。
Schliemannさん
Mayとmightの差は、可能性&カジュアル/フォーマルな響き違いです。mightの方が、カジュアルで口語的な響きがあり、日常会話では mightの方が一般的に使われます。Will/Would と Can/Couldについては以下の記事をご覧ください。
「can」と「could」の違いと使い方: http://hapaeikaiwa.com/?p=8524
「Would」の活用法(総まとめ): http://hapaeikaiwa.com/?p=12755