「Sick」と「Ill」は両方「病気」や「気分が悪い」ことを指しますが、病気の重さによって使い分けをするのはご存知ですか?また「Be動詞」を使うか、「Feel」を使うかによっても意味とニュアンスが異なってきます。今日のコラムではその違いについて説明をしたいと思います。
1) (Be/Feel) Sick
→「具合が悪い」
アメリカでは風邪や病気で「具合が悪い」ことを「Sick」として表すのが最も自然でしょう。その他に、車酔いや船酔い、食中毒や食べ過ぎで「吐き気がする」などの状態も表します。ただし、吐き気がする状態をあらわす場合は「Be動詞」ではなく「Feel sick」と表現するのがナチュラルです。また、「Be動詞」+「sick」は別の意味もあり、精神的に病んでいる人、頭がおかしい人を指します。「Be sick in the head」を略した言い方になります。例えば、児童性的虐待者に対して英語では「He is sick」と表します。「病気である」と「頭がおかしい」の使い分けは状況に応じてネイティブは判断します。
- 「Be動詞」+「sick」は一般的に「病気です」を意味します。
・”I am sick.(病気です)” - 「Feel」+「sick」は一般的に「吐き気がする/気持ち悪い」を意味します。
・”I feel sick.(気持ち悪いです)” - 「車酔い/船酔い」 → ”Carsick / Seasick”
・Jason is sick today. He took the day off.(ジェイソンは病気なので本日は仕事を休みました)
・I ate too much. I feel sick.(食べ過ぎて、気持ち悪い)
・I get carsick easily.(私はすぐに車酔いします)
・I ate too much. I feel sick.(食べ過ぎて、気持ち悪い)
・I get carsick easily.(私はすぐに車酔いします)
2) (Be/Feel) Ill
→「重病」
アメリカでは「Ill」はガンや心臓病など「重い病気」のニュアンスがあります。意味は「Sick」と同じですが、「Ill」はやや堅い表現で、風邪やちょっと具合が悪い程度ではほとんど使われません。「I am ill」と言うと、聞き手は「深刻な病気」があると解釈してしまうので気をつけましょう。
- 「重病」を強調するため「Serious」を加えて「Serious illness」と表す事がよくあります。
- イギリスでは「Ill」のほうが一般的で、気分が悪いときやムカムカしている状態を表します。
- 精神的に異常がある人は「Mentally ill」と表現します。
・I heard he is ill.(彼は重病だと聞きました)
・Is it a serious illness?(重い病気なんですか?)
・She recovered from a serious illness.(彼女は重病から回復しました)
・Is it a serious illness?(重い病気なんですか?)
・She recovered from a serious illness.(彼女は重病から回復しました)
Advertisement