日本語の「よろしくお願いします」は、実はそのまま直訳できる英語はありません。しかし、なかには無理に直訳した英語を紹介する辞書やウェブサイトが存在するせいか、その“ちょっと不自然な表現”を実際に使っている日本人をたまに見かけます。なので今日のコラムでは、状況に応じて最も自然な「よろしくお願いします」の英語表現をご紹介しようと思います。
自己紹介・挨拶
1) Nice to meet you
→「初めまして。よろしくお願いします」
初対面の人に自己紹介をする時に「◯◯です。よろしくお願いします」と言う場合、英語ではシンプルに「I’m _____. (It’s) Nice to meet you」と表すのが最も一般的です。
- 「こちらこそよろしくお願いします」→「(It’s) Nice to meet you, too.」
- フォーマルな言い方:「Pleased to meet you」/「(It’s a) pleasure to meet you」
2) (It was) Nice meeting you. Take care.
→「これからもよろしくお願いします」
初対面の人との別れ際に使われる定番の挨拶が「(It was) nice meeting you」です。それに加え「Take care(じゃあね)」を言うのも自然な流れです。他にも、別れ際の挨拶として以下のフレーズもよく使われます。
- 「Have a good one.(良い一日を)」
- 「I’ll see you around.(またどこかでお会いしましょう)」
- 「Let’s/We’ll stay in touch.(今後、連絡を取り合いましょう)」
3) Tell _____ I said hello.
→「◯◯さんによろしくお伝えください」
相手の家族や友達、同僚などに「よろしくお伝えください」と言う場合、「Tell (name) I said hello」になります。直訳すると、「◯◯さんに私が「Hello」と言ったとお伝えください」になります。
- 「Please say hello to _____」も同じ意味としてよく使われるフレーズです。
・Please say hello to your family.(ご家族によろしくお伝えください。)
4) Happy New Year
→「明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします」
年明けの挨拶はシンプルに「Happy New Year」と言います。因にアメリカでは「今年もよろしくお願いします」と言う習慣はありません。メールや手紙で新年の挨拶をする場合は、「Wishing you a happy, healthy and prosperous New Year.(新年が健勝と幸多く実り豊かなものでありますようお祈り申し上げます)」とメッセージを添えることが一般的です。
会社・ビジネス
1) I’m looking forward to working with you
→「今後ともよろしくお願いします」
これから一緒に仕事をする同僚や仲間に言うフレーズです。「I’m looking forward」の代わりに「I’m excited」を使い「I’m excited to work with you」の表現もよく使われます。
・I’m excited to be part of this company.(この会社で仕事をすることを楽しみにしております。よろしくお願いします。)
2) Thanks for taking care of it.
→「お手数ですがよろしくお願いします」
「お手数ですが」を英語に直訳すると「I’m sorry to trouble you」になりますが、(相手に何かを頼んだら「お手数をかけること」は必然ということから)アメリカでは感謝・お礼のみを伝えることが一般的です。ちょっとした文化の違いですね(笑)。
- 「〜を処理してください。よろしくお願いします。」→「Please take care of _____. Thank you.」
「Thank You」で表す「よろしくお願いします」
Thank you
→「よろしくお願いします」
多くの場合「よろしくお願いします」は、感謝の一言「Thank you」で置き換えることができます。「◯◯してください。よろしくお願いします。」のように、何か依頼やお願いをする時、手伝ってもらう時、協力してもらう時などは、最後に感謝の一言を加えるのが一般的です。
- 子供を学校に連れて行き、先生に「よろしくお願いします」と挨拶する時、「Please take care of my child(子供をよろしくお願いします)」と言うのは不自然で違和感があります。シンプルに「Thank you」か「Thank you. I hope he/she has fun today.(息子/娘が1日を楽しんでくれるといいです)」と言いましょう。
・Thank you for your cooperation.(ご協力の程よろしくお願いします。)
「よろしくお願いします」を言わない状況
日本ではレッスンの開始時に、先生に「よろしくお願いします」と言うのが一般的だと思いますが、英語ではそれに相当する表現はありません。アメリカでは「Hi how are you doing?」と挨拶をするか、何も言わずにクラスをスタートするのが普通です。レッスンがとても楽しみだと伝えたいのであれば「I’m (really) looking forward to this class」と言うことができます。
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いつも重要なポイントの解説をあいがとうございます。長い間英語を勉強しているので初めて見る表現はあまりないのですが、淳さんの説明で、自分が表面的にしか理解してないことをたびたび気づかされています。それと、読み書き英語と実際の場面で使われる英語の違いなども大変勉強になります。Yoko先生や淳さん、つまりセニサック家のお蔭で私の口語表現は飛躍的?に伸びたと思ってます。これからの活躍、期待してます。
ついでですが、「よろしくお願いします」に出ている例文の corporationは cooperationのタイプミスですよね。
Masuiさん
こんにちは。いつもHapa英会話で学習していただきありがとうございます。会話で使われるフレーズは辞書で述べてある定義だけでは理解できない、「感覚」で使い分けをしている「本当の意味」が沢山隠されています。ネイティブは無意識に使い分けをしていますが、「なぜそうなのか?」と突っ込まれたら分からない方は少なくないでしょう。ネイティブの感覚でお伝えする英語をこれからもドンドン紹介していきたいと思います。
母親を通して英語も勉強されているのですね!これからも続けて英語を自由自在に操れる人になっていってください。
これからもよろしくお願いします!
P.S. ご指摘ありがとうございます。「Cooperation」に修正しました!
はじめまして。
Twitterなどでフォローされた時などに
”フォローありがとうございます”
と言いたい時は
”forrow thanks” とかで大丈夫なのでしょうか?
フォロー返しした時は日本語では”フォロバしました”
とか言いますが英語ではどう言うのですか?
あと
”よろしくね”
や
”よろしくお願いします!”
はどう表現すればいいのでしょうか?
一般の人の場合と、丁寧語の場合と、Avrilなどのスターの場合、少し目上だと感じるオフィシャルな人の場合を教えてください!
翻訳アプリではどうも違った感じなんだろうなと思いコメントできないことが多くて困っています。
よろしくお願いします!
Yuriさん、
こんにちは。コメントありがとうございます。Twitterでフォローされた時にいう「フォローありがとうございます」は「Thank you for following me」が一般的でしょう。英語で「フォロバしました」はあまりいいませんが、シンプルに「Looking foward to reading your tweets.(あなたのツイートを読むの楽しみにしています)」と返事をすることで「フォロバしました」と「よろしくね」が伝わります!
「Thank you for following me. Looking forward to reading your tweets.」
と返事するのが最もナチュラルでしょう。