workと聞いて真っ先に思い浮かぶ日本語と言えば「仕事」ですが、workには「仕事」や「働く」以外にも様々な意味があります。今回のコラムでは、日常会話でよく使われるworkを使った7つの表現をご紹介します。
1) Work out
日常会話では、work outには主に3つの使い方があります。まず一つ目は「運動」を意味するwork outです。最近では、日本語でも「ワークアウト」という言葉が日常会話で使われるようになりました。work outにはexerciseと似た意味合いが含まれますが、それぞれ違う「運動」を表します。work outは一般的に筋トレやランニング、腕立て伏せや腹筋、HIITトレーニングなど、体を鍛えたり汗をたくさんかくような運動を指します。一方で、exercsieは筋トレやランニングに加えて、近所をウォーキングしたり、ラジオ体操やストレッチをしたり、ヨガをするなど、運動全般を指し、日本語の「体を動かす」に近い意味合いになります。「Let’s work out.(運動しよう)」のように動詞として使うこともできれば、「That was a great workout.(とてもいい運動でしたね)」のように名詞として使うこともでき、名詞として使う場合は一語で表します。
二つ目の意味は「うまくいく」や「良い結果が出る」で、何かしらの行動が良い結果につながることを表す場合に使われます。例えば、「良い結果になるといいですね」と相手の幸運を祈る場合は「Good luck. I hope it works out.」、「心配するな。きっとうまくいくよ」と相手を励ます場合は「Don’t worry about it. I’m sure everything will work out.」のように表現します。ちなみに、「It will work out.」で「何とかなるよ」を意味します。
work outには「問題を解決する」といった意味もあり、一般的にはトラブルを解決したり、こじれた人間関係を修復する状況で使われます。例えば、仕事でトラブルが発生した時に「この問題を解決しないといけない」と言う場合は「We have to work out this issue.」、同僚とうまくいっていない友人に「同僚と話し合って関係を修復しないと」とアドバイスをする場合は「You need to work it out with your coworker.」と言う具合に使います。
- I’m going to hit the gym after work today. Do you want to come and work out together?
(今日、仕事の後にフィットネスジムに行くけど、一緒に運動しない?) - What if it doesn’t work out? What are you going to do?
(もしうまく行かなかったらどうするの?) - I really hope they can work out their issues. It would be a shame to see them break up.
(二人が関係を修復できるといいな。二人が別れてしまうのは残念だよ。)
2) Work toward(s)
work towardは、目標やゴールに向けて努力したり頑張ったりする意味として日常会話でよく用いられる表現です。日常会話では、work toward と work towards の両方が使われていますが、どちらも同じ意味になります。例えば、「私は留学に向けて頑張っています」は「I’m working toward(s) studying abroad.」、「彼女は英語の先生を目指して頑張っています」は「She is working toward(s) becoming an English teacher.」、「彼は目標に向かってすごく頑張っています」は「He is working hard toward(s) his goal.」と表現します。「〜向けてすごく頑張っている」と強調したい場合は、work hard toward(s) ____ と言いましょう。
- I’m working toward(s) getting over an 800 on the TOEIC test.
(私はTOEICで800点以上取るために頑張っています。) - I’m working toward(s) starting my own business right now.
(私は自分のビジネスをスタートするために今頑張っています。) - She’s working really hard toward(s) getting her pilot’s license.
(彼女はパイロットの免許取得に向けてとても頑張っています。)
3) Work on
work onは日常会話で主に2つの意味で使われます。一つ目は何かに「取り組んでいる」、または「取り掛かっている」ことを意味します。例えば、「プロジェクトに取り掛かっています」は「I’m working on my project.」、「プレゼンに取りかからないと」は「I need to work on my presentation.」、「すぐに取り掛かります」は「I’ll work on it right away.」と表します。
二つ目の意味は「改善する」です。work onは商品やサービスの質を上げたり、能力や技術を向上させたり、態度を改めるような状況で使われます。例えば、「私は発音に力を入れています」は「I’m working on my pronunciation.」、「ゴルフスイングを上達させないといけない」は「I need to work on my golf swing.」、「彼は態度を改めないといけない」は「He needs to work on his attitude.」のように表現します。ちなみに、外国人から「Your English is really good!」と褒められた時にぴったりな返答が「Thanks. But I’m still working on it.」です。褒め言葉を素直に受け入れつつ、「より上達できるよう頑張っています」という謙虚な姿勢も同時に示すことができるとてもナチュラルな返答の仕方なので、次回ぜひ使ってみてください。
- I’m not done with the proposal yet. I’m still working on it.
(企画案はまだ終わっていません。作成している最中です。) - We are working on fixing the issue right now.
(今、問題の解決に取り組んでいます。) - This year, I want to work on my cooking skills and become a better cook.
(今年は料理の腕を磨いて料理上手になりたいです。) - I know I need to work on expressing my feelings. I tend to bottle up my feelings.
(私は感情を抑えがちなので、自分の気持ちを表現する努力をしないといけないのはわかっています。)
4) Worked up
worked up は「興奮する」を意味します。get upsetの代わりに使える口語的な言い回しで、何かにイライラして感情的になったり、神経が高ぶって取り乱し気味になる様子を表します。ポジティブな意味合いで使うこともありますが、日常会話では一般的に腹を立てて平静さを失う状態を表わすなどネガティブなニュアンスとして用いられます。基本的には「Don’t get so/all worked up.(そんなに興奮するなよ/怒るなよ)」のように、相手を落ち着かせようとする状況で使われます。その他、「彼は〜に腹を立てている」は「He is worked up over/about ____.」と表します。
- There’s no reason to get all worked up. Just let it go.
(そんなに怒る必要はないよ。忘れなよ。) - What’s the matter? What are you so worked up about?
(どうしたの?なんでそんなにイライラしているの?) - She’s a bit worked up about drama at her work.
(彼女は職場の人間関係のトラブルでちょっとイライラしています。)
動画レッスン
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いつも楽しく拝見しています!
work on を使った文で以前”I will start work on it straight away.”
という言い方を聞いたことがあるのですが、学校ではstartの後はto不定詞かingしかこないと習いました。
この言い方は合っているんでしょうか?
そして
I will start working on it.
I will start to work on it.
との(ニュアンスなどの)違いはありますか?