ハーフだったら必ず聞かれる質問を今日はご紹介。僕が日本に滞在していた時期、頻繁に聞かれた質問をまとめてみた。実を言うと聞かれるまでは自分自身でも考えてもみたことがなかった質問が多く、「う~ん、どうなんだろうね」と悩んでいた僕がいた(笑)みんなが疑問に思っているのに、何故自分は考えたことがなかったのだろう・・・これは、のんきな性格が原因?いやいや、やっぱりハーフだから考えなかったことなのだ・・・と勝手に思い込んでいる(笑)
疑問5『家では何を食べているの?』
びっくりするかもしれないが、以外とよく聞かれる質問だ。僕の場合は幼い時期から両親が共働きをしたいたため、色々な人に世話をしてもらっていたので、結果様々な食べ物を食べてきた。母親の日本人友達が作ってくれた日本料理も食べてきたし、べビシッター(中国人、フィリピン人)のエスニック料理も食べ、また週末は母親と父親が交代ごうたいで日本食、アメリカンフードを作っていた。小学校高学年を迎えた頃には日本に住んでいた祖母がアメリカに引っ越してきたのでそれ以来はずっと日本食だったのかな。
そのせいか、今は特に日本食とかアメリカンフード等決まった国の料理を食べるのではなく、その日の気分によってメニューは、ころころと変わる。納豆ご飯と味噌汁を朝食に好むときもあれば、ガッツリとグレービーソースがかかったソーセージ&ベーコンのオムレツにハッシュブラウンが無性に食べたくなる日もある。また、ご飯(お米)を何回もお代わりする時もあれば、ステーキやチキンなど肉やおかずだけで満足する夕食も珍しくない。
結果、食べているものは環境によって変わるような気がする。日本にいれば、主に日本食だし、ロサンゼルスにいれば色々なフードを食べている。でも、個人的にはやはり日本食が一番美味しいと思う。
疑問4『家族と何語で喋るの?』
この質問もよく聞かれたな~。僕は子供の時からは母親とは日本語、父親とは英語で喋って育ってきた。特に母親と日本語で話すことはある意味暗黙の了解で「家庭のルール」になっていたような気がする。そのお陰で、日本語も忘れなかったのだろう。今でも、母親と話すときは必ず日本語だ。
僕には妹が二人いる。妹達とは8割がた英語で会話している。たまに、英語と日本語をチャンポンで話すこともある。これは、非常に面白い!多分、バイリンガル同士にしか理解できない言葉の遊びだろう。妹が日本に遊びに来ていたときに、よく電車の中で英語で会話をはじめ途中から日本語を混ぜいれ、また英語に戻していた。最初は特に意識もせずにごちゃ混ぜに喋っていたのだが、気づいたら回りの人の目が点になっていた。「この二人、一体何者だ」という唖然とした顔で見られていたのが鮮明に記憶に残っている(笑)
何語で喋るかは、家族それぞれ異なることだと思うが、結局は自分自身がその相手に対して最も「Comfortable」に思う言語を使うのだろう。
疑問3『英語と日本語どっちが得意?』
自分で言うのもなんだが、正直僕はハーフとしてこの質問を聞かれるのが一番嬉しい。それが、お世辞だと分かっていてもその褒め言葉を素直に受け止めてしまう単純な性格なのだ(笑)
母親が日本人で小学校4年生まで日本語学校に通っていたが、やはり自分にとって日本語は第2言語であり英語が母国語なのだ。日本語は英語とは違って、何らかの形で読んで、書いて、聞いて話していないとすぐに鈍くなってしまうような気がする。日本語を忘れてしまう!って変にトラウマになっているのかもしれない。しかし、その焦りを日々感じているからこそ、忘れないように日本語の学習は欠かさずしている。だから、僕にとって「どっちが得意ですか?」と聞かれることは日々の努力の証でもあり、自分にとっての小さな幸せ。
疑問2『夢は何語?』
これを聞かれたときは非常に困った!自分でもよく分からなかったからなのだ。大体夢って、朝、目が覚めた瞬間何となく覚えていても、昼間になるとぼやけたイメージしか頭に残っていないのでは?夢の会話まではっきりと覚えているものなのか?!
日本にいた時はみんなが疑問に思っていたことだったので自分自身もはっきりと答えられるように意識して夢を見ることに決断した・・・(笑)
実際意識して夢を見ることはできないが、結果気づいたことは夢の中に出てくる人がアメリカ人であれば英語だし、日本人であれば日本語だ。アメリカ人が急に日本語で話すことは、「夢」でもおかしな話だ。
また、環境で見る夢も変わる。日本にいた時はやはり日本語で夢を見ていたことのほうが多かったと思う。日々接している人々や環境が夢に出てくるのだろう。なぜこのような質問をみんなするのかと僕はいつも疑問に思っていたのだが、両言語が共存し、夢にまで出てくることはやはり不思議な感覚なんだろう。
疑問1『何語で考えるの?』
喋るときは何語で考えているの?頭の中はどうなっているの?等色々な質問の仕方で自分自身の頭の働きについて聞かれた。これも「夢」の質問と同じで、実は聞かれるまでは考えたこともないのだ。でも、よくよく考えたらモノリンガルの人、外国語を勉強している大人には興味深い疑問点なのだろう。
僕の場合は日本語で話しているときは日本語で考えているし、英語で話しているときは英語で考えている。頭の中で英語と日本語の切り替えのスイッチがあるようにイメージをしてもらえたら分かりやすいかな。アメリカ人の友達と英語を喋っているときは英語モードに入るので、言葉だけでなく雰囲気から態度までがアメリカンになる。逆も同じで日本人の環境に置かれた場合は日本語モードに入り全体的に日本人らしい自分が現れる。「言葉」だけではないことに気づいたのだ。
日本の通訳研修に参加したときの話しだが、日本全国から優秀な通訳者が集まった。多言語を自由自在に操る優秀な通訳軍団に出会い、圧倒された。中には高校、大学から勉強して日本語をマスターした人が多くいたのだが、難しい単語、表現、四字熟語をいっぱい知っている。しかし、一つ気づかされた。それは、日本語がとても英語らしい表現だったのだ。日本語の意味は通じたが、日本人だったら違和感を感じさせられる表現なのだ・・・
それに違和感を感じた僕は、やはり「言語」以上の切り替えが頭の中で起きている事に気がついた。日本語を話しているときは日本人の自分がいる、そして英語を話しているときにはアメリカ人の自分がいるんだと。
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Jjちょちょここを読んで、随分昔のことを思い出しました。私の母(子供にとっては祖母)が少し離れたところから子供達にそちらに来るように呼んでいました。その時に日本式おいでおいでのジェスチャー(アメリカではGo awayですね(笑)子供たちには、ウケていましたけど。
私の祖母も同じことをしていました(笑)私は両方のジェスチャーを見て育ったので、子供の頃は混乱していたと思います(汗)
初めまして。たまたまこのサイトを見つけたのですが、大変興味深い内容で驚いています。
私はロスに住んでいて、ハーフの子供を持つ親です。
私の子供も4年生まで日本語補修校で日本語を学んでいました(現在、6年生)。私との会話は日本語なので、日常的な会話は問題ないのですが、読み書きは2−3年生レベルのままです。このままだとJunさんの様に完全なバイリンガルになるとは思えません。どのようにして、このレベルの文章を書けるまでになったのですか?何か(日本語学習の為に)子供の頃からやっていた事等ありましたら、教えて行ください。
Pandaさん、
こんにちは。コラムを読んでいただき、ありがとうございます。私の妹は私と全く同じ教育を受けてきましたが、日本語の読み書きはほとんどできません。妹は高校生の時に日本語を使わない職業を選択したからです。実は私も大学3年生までは日本語の読み書きをほとんど忘れていました。しかし、日本へ交換留学することが自分にとって大きなターニングポイントとなり、英語と日本語両方を使う仕事をしたいと決心しました。その時点から日本語の勉強をし直し、それ以来続けて学習しています。最終的には、子供本人が言語を追求したいかを決めることだと思います。私は英語と日本語を使う職業を選んだから両言語読み書きができるようになりましたが、妹は英語だけの道を選び、結果その職業で大活躍しています。なぜ完全なバイリンガルにさせたいのか?はっきりな目的を持つことが重要だと思います。