「恥ずかしい」を和英辞書で引いた時に出てくる代表的な英単語と言えば “embarrassed”と“ashamed”ですが、この二つはどのように使い分ければいいのでしょうか?今回は、ネイティブ講師のKelly先生に“embarrassed”と“ashamed”の違いについて質問してみようと思います。
1. “Embarrassed”と“Ashamed”って同じ意味? (0:42)
Kelly先生:“embarrassed”と“ashamed”は、「兄妹」のような関係の言葉です。とても似ている言葉ですが、同じ意味とは言えません。この二つの言葉の感情は非常に似ていますが、ネイティブは使い分けています。
“embarrassed”は「恥ずかしい」を表現する言葉の中で最も一般的で、何かをしてしまった時にそれを誰かに目撃されて赤面するイメージです。例えば、出発ギリギリの電車に向かって走っている時に転んでしまい、恥ずかしい思いをした場合は“embarrassed”を使います。
“embarrassed”はわざと何かをしたのではなく偶然何かが起こった結果、恥ずかしい思いをする時に使われます。一方で“ashamed”は、故意に何か悪いことをした時、その自覚がある時、そして周囲の冷たい目がこちらを向いている時や、罪悪感を感じている時に使われます。
2. “Embarrassed” vs “Ashamed”: ネイティブはどう使い分ける? (03:13)
【シチュエーション1】
急いで電車に向かって走ったにもかかわらず目の前でドアが閉まってしまい、閉まったドアにぶつかって転んでしまった。持っていた荷物はそこら中に散らばってしまい、周りからはじろじろ見られている状況では・・・
Kelly先生:周りから自分の無様な姿を見られているので、この状況では間違いなく“embarrassed”を使います。「見知らぬ人の前でこんなことは起きてほしくなかった」と感じるような状況であれば、“embarrassed”を使います。
【シチュエーション2】
会社で大きなプロジェクトを担当していたが、何らかの理由で途中で失敗してしまい、プロジェクト自体が頓挫してしまった。担当者だった自分に失敗の責任があると感じ、落ち込んでいる自分の姿を上司や同僚が見ている状況では・・・
Kelly先生:この状況では、どちらの表現も使えます。周りから「これは君の責任だ」と冷たい目で見られて居ても立っても居られない感情になるのであれば“embarrassed”が使えます。
一方で、自分のミスのせいで失敗したと気づいていて、自分で責任を取るべきだと自覚している場合は“ashamed”を使います。
【シチュエーション3】
テストでカンニングがばれて、クラス全員の前で説教をされる、「教室から出ていきなさい」と先生に𠮟られる状況では・・・
Kelly先生:学園モノの映画の中で「恥を知れ」というセリフを聞いたことがある人もいると思います。ルールを破って悪いことをした自覚が自分にあり、罪悪感を感じているはずなので、この状況では“ashamed”が適切です。
Jun:もしもカンニングの常習犯だった場合は、カンニングが見つかっても気にも留めないので、クラスメイトの前で叱られて恥ずかしい思い“embarrassed”はしても罪悪感を感じることはないでしょう。
Kelly先生:そうですね。「罪悪感」が重要になってきますよね。
Jun:“embarrassed”と“ashamed”の大きな違いは「罪悪感」があるかないかですね。
3. 英語で“shy”を使うタイミングとは? (10:01)
Jun:“I am shy.(自分はシャイだ)”と言う人がいますが、“shy”にも「恥ずかしい」という意味が含まれているんでしょうか?
Kelly先生:“shy”は人の性格を表す言葉で、社交的な人ではないことを意味します。そのため“embarrassed”や“ashamed”とは異なり、性格としての恥ずかしさを表す時に使います。
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