「なぜ?」と質問をするときによく使われる英語フレーズと言えば“Why?”と“How come?”ですが、この二つにはどんな違いがあるのでしょうか?今回は、ネイティブ講師のClay先生と一緒に、覚えておきたい“Why?”と“How come?”のニュアンスの違いについて話し合います。
1. “Why?”と“How come?”はどんな風に違うの? (0:14)
“Why?”と“How come?”は「どうして?」と理由を尋ねる時に使われる表現で、大まかな意味合いは同じです。しかし、“How come?”は少しカジュアルなニュアンスになるため、会社の上司や礼儀正しく話すような場面で使うことはなく、友達同士の会話やカジュアルな場面では頻繁に使われます。一方、“Why?”はフォーマルな場面でもカジュアルな場面でも使うことができます。
2. シーンに合わせて“Why?”と“How come?”と使い分ける (1:31)
【シチュエーション1】
昔からよく知っている友達から「君が主催する明日のイベントに参加できないんだ」と言われて理由を聞く場合は・・・
→How come?
“How come?”は“Why?”よりもフレンドリーな響きのある言葉になります。ここで“Why?”と質問してしまうと、少し攻撃的で責めるような印象を相手に与えてしまうかもしれません。一方“How come?”は、単に相手の理由に興味があるだけで、不快な印象を与えることはありません。
〜会話例〜
A: I can’t make it to your event tomorrow.
(君が主催する明日のイベントに参加できないんだ)
B: How come?
(なんで?)
【シチュエーション2】
社員が全員手伝う予定の会社の大きなイベント前夜になって、突然部下から何の説明もなく「明日のイベントに参加できません」と連絡があり、上司としてその理由を聞きたい時は・・・
→Why can’t you make it to the event?
この状況では、その部下がイベントに参加できないことによって大きな支障が出てしまうことも考えられれるため、上司は“Why?”を使って正当な理由を求めるでしょう。また、この場面では単に“Why?”と理由を尋ねるのではなく、“Why can’t you make it to the event tomorrow?”のように“Why?”を使って文章にして質問するでしょう。ちなみに、“Why?”だけを使って相手に理由を尋ねる行為は多くの場合、失礼にあたります。また、“Why?”を使って理由を尋ねる人は、大抵の場合、相手から正当な理由を聞きたいと思っています。
〜会話例〜
A: Hey Clay, I’m really sorry. Something came up and I can’t make it to the event tomorrow.
(Clayさん、申し訳ありません。用事ができてしまい明日のイベントには参加できません)
B: Why can’t you make it to the event?
(どうしてイベントに参加できないのですか?)
3. “How come ~?”と“Why ~?”を使って同じ質問をされたときに受ける印象 (8:50)
「なぜ日本語の勉強をしているんですか?」を“Why are you studying Japanese?”と“How come you are studying Japanese?”の2パターンの言い方で質問されたとき、ネイティブには“Why”を使った質問の方が適切に聞こえます。ネイティブは、必ず明確な答えがある場合は“How come”ではなく“Why”を使って質問をします。ここでは、“How come”が持つフレンドリーさや“Why”が持つフォーマルさなどは一切関係がないため、どんな相手であっても“Why”を使います。
4. まとめ (11:37)
“Why”と“How come”の使い分けについては明確な答えや厳格なルールは存在しませんが、相手が理由を言うのに躊躇したり、不快な気持ちになることがある場合は、フレンドリーな感じで相手に理由を求めることができる“How come?”を使うようにするといいでしょう。
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