日本にいる海外の人に「どうして日本に来たの?」と尋ねる時に“Why did you come to Japan?”と質問する人がいますが、実はこの質問は状況によっては相手にとても失礼な印象を与えてしまいます。今回は、日本で暮らしたことのあるネイティブ講師と一緒に、“Why did you come to Japan?”が与える印象と、言い換え表現について話し合います。
1. “Why did you come to Japan?”はとても失礼な質問? (0:20)
「あなたは何で日本に来たの?」を英語に直訳すると“Why did you come to Japan?”になりますが、声のトーンや言い方によって相手に伝わるイメージが変わります。例えば、カジュアルな会話の最中に、いくつか質問をして少し打ち解けた後に“By the way, why did you come to Japan?”と質問をする場合と、ダイレクトに“Why did you come to Japan?”とだけ質問をするのでは相手が受ける印象が異なります。なぜなら、この表現は文章だけで見ると少し直接的で強すぎるイメージがあるからです。そのため、初対面の相手に突然“Why did you come to Japan?”と聞いてしまうと、相手は「なんで日本にいるの?」と聞かれていると解釈してしまい、「私は日本にいてはいけないのかな?」と思い疎外感を抱いてしまいます。
2. 相手を不快にさせずに日本に来た理由を尋ねるならこの質問を使おう (4:13)
海外の人に日本に来た理由を尋ねる時は、“What brings you to Japan?(なぜ日本に来たんですか?)”を使うといいでしょう。この表現はちょっと変わった文法ですが、とても柔らかく直接的ではない表現で、相手のストーリーや現在に至るまでの経緯について興味を持っているニュアンスが含まれます。
3. “What brings you here?”と“What brought you here?”の違い (5:50)
“What brings you here?”と“What brought you here?”、“What has brought you here?”はどれも「なぜ日本に来たんですか?」を意味しますが、これらの表現に大きな違いはありません。文法的には“What has brought you here?”が正しい表現かもしれませんが、他の言語を話すネイティブと同様に、英語のネイティブスピーカーも正しい文法を簡略化して使うことが良くあります。そのため、現在形を使うか、過去形を使うか、現在完了形を使うかは個人の好みによって異なります。
また、現在形と過去形では厳密にはちょっとした違いはあります。過去形の“brought”を使った場合、もう既にストーリーは終わっており続きがない響きがあります。一方で現在形の“bring”の場合、まだ何かが続いている、まだ物事が未来へ向かって変わり続けているイメージがあります。しかし、どの言語でもそうですが、ネイティブスピーカーは会話の中では文法通りに話すのではなく、一番言いやすい表現を使う傾向があるため、それらの小さな違いはあまり気にする必要はないでしょう。
動画レッスン
Advertisement