
“done done” で「完全に終わった」、“cheap cheap” で「めっちゃ安い」、など、同じ形容詞を続けて2回言うと「完全に〇〇」や「めっちゃ〇〇」という意味になることはご存じでしょうか。少しこっけいに聞こえるかもしれませんが、形容詞の繰り返しは、実はネイティブの英語話者に頻繁に使われており、主に否定形で使われます。 “I’m not 形容詞×2” や “It’s not 形容詞×2” の形で使われることが多いため、この文型で、具体的な例を交えながら使い方の説明をしたいと思います。
意味① I’m (It’s) not 形容詞×2=「完全に〇〇じゃない」
例えば、あなたは今レポートを書いているとします。資料を集め、分析・考察をし、文章を書く、という一番大変なところまでは終わっています。あとは、しっかり見直しをして、印刷して提出するだけ。まだすることはあるけど、まぁ、終わったかな、という時に仲のいい友人に「そういえばレポート書き終わった?」と聞かれたとします。この時 “I’m not done done, but I’m done with most of it.”(=「完全に終わってはいないけど、まぁほとんど終わったよ。」)と言うことができます。このように“I’m (It’s) not 形容詞×2”で、「完全に〇〇ではないけど、まぁ〇〇かな。」というニュアンスになります。
- I dropped my phone on the floor. The screen cracked, but it’s not broken broken, so I’m gonna keep using it.
(携帯を地面に落としちゃって。画面は割れちゃったけど、完全に壊れたわけじゃないから、使い続けるわ。) - It’s scary walking home alone at night. So I like to go home when it’s not dark dark, and there’s still lots of people around.
(1人で夜道を帰るのは怖い。だから、私はまだ完全に暗くなくて人がいっぱいいる時に帰るのが好き)
〜会話例〜
A: I admire independent women like you.
(あなたみたいな独立してる女性って、憧れる!)
B: Well, I’m not independent independent. My parents still help me out a bit financially.
(まぁ、完全に独立してはいないけどね。未だに少しだけ両親に経済的に援助してもらってる)
意味② It’s (I’m) not 形容詞×2=「そこまで〇〇な分けじゃない」
例えば、あなたが住んでいる県を台風が直撃したとします。風や雨が強くて外を歩くのが大変ではありましたが、洪水や停電が起き、負傷者が出た他の地域に比べて、あなたが住んでいる地域は比較的ダメージが少なく済みました。そんな中、他県に住む友達が心配し「台風強かったみたいだけど大丈夫?」と聞いてきたとしたら、“It wasn’t bad bad in my area, but the rain and wind were crazy.” (=「私が住んでる地域ではそこまでひどくなかったけど、確かに雨と風やばかった。」)ということができます。このように “It’s (I’m) not 形容詞×2” で、「そこまで〇〇なわけじゃない」、という意味にもなり得ます。
- The party is not fancy fancy, but please don’t come in shorts and sandals.
(そこまでオシャレなパーティってわけでもないけど、短パンとサンダル姿とかでは、来ないでね) - I’m not tired tired, but I think I’m gonna go home today.
(別にそこまで疲れてるってわけじゃないけど、今日はこのあと帰るかな)
〜会話例〜
A: I heard you went to that new burger place they made near our office. Was it expensive?
(俺らの職場の近くに新しくできたハンバーガー屋さんに行ったんだってね。高かった?)
B: It wasn’t expensive expensive, but I wouldn’t say it was cheap either.
(そこまで高くもなかったけど、安くもなかったかな…)
気を付けること
言う時に気を付けることは、形容詞は1回目を強く、2回目を弱く言うことです。例えば、“I’m not done done.”でしたら、I’m not done(←強く)done (←弱く)という風に言います。
そしてこれはとてもくだけたフレーズです。基本友人同士、家族同士など気心の知れた間柄でのカジュアルな会話で使いますので、上司など目上の人に対してや、フォーマルな場で使うのは控えましょう。
この記事を書いた人
Mai
こんにちは!英会話講師のMaiです。
日本で生まれ、3歳からアメリカのシカゴに10年間住んでいました。日本帰国後も、高校・大学で英語の勉強を続け、今はオンライン英会話講師をしながら スポーツ・エンタメ等、多数の分野の翻訳・通訳の仕事をしております。
英会話は、会話レッスンの他に、生徒さんと一緒に楽しく洋楽を歌いながら英語をお教えするレッスンや、英語の日記を添削するレッスンを提供しております!生徒さんが困った時に日本語でもサポートできる、という強みを生かしながら、日々レッスンに取り組んでおります!
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