前回の発音攻略では、RとLの発音に焦点を当てたレッスンをお届けしましたが(詳しくは「L と R を正しく発音するテクニック」をご覧ください)、今回はTHとSの発音にフォーカスしていきます。コツさえつかめば綺麗な発音ができるようになるので、発音のスペシャリストであるKara先生と一緒に練習しましょう。
1. Sを上手に発音するコツ (00:42)
Kara先生:Sは日本語にも同じ音があるので、日本人にとって発音するのは簡単ですが、今回は英語版のS発音を教えますね。
ポイントは、舌を口の外に出さないこと、そして舌の位置です。まず、舌を口の天井につけて、舌先を前後に動かしてください。前歯のすぐ後ろにある凸凹が確認できると思います。Sを発音する時は、その凸凹に舌を付ける感じで行います。凸凹の近くに舌を移動させ、凸凹に触れずに「スー」っと言いながら息を吹き続けるとSの音を上手に発音することができます。また、口をできるだけ閉じて、笑顔を作るイメージで発音してください。
Jun:日本語と英語を比べると、日本語を話す時は口の動きがあまりなく、口を大きく開けなくても発音ができる印象があります。そのため、日本人が英語を話す時は、口を大きく開けることを意識したほうがいいかもしれませんね。
2. THを上手に発音するコツ (4:11)
Kara先生:THには2種類の発音があるため、ネイティブスピーカーにとっても難しい発音です。息を吐く発音が一つ、もう一つは声に出すパターンですが、方法は同じです。
THの発音では口の中から舌を出しますが、上下の前歯で舌先を挟む程度です。息を吐くTH発音の時は、前歯で舌先を挟んだ状態で「スー」っと息を吐くだけです。声に出すパターンの時は、同じ方法で声を出すだけです。舌先がブルブル振動しているのが分かると思います。
「息を吐くTH発音」と「声を出すTH発音」には厳格なルールはありませんが、見極めのヒントをお教えします。“then”、“those”、“that”などTHが単語の頭にくる場合は、大抵の場合「声を出すTH発音」です。“mother”や“together”のように単語の間にTHが入っている場合も、通常は「声を出すTH発音」になります。THが単語の最後にある場合は、少し複雑です。“breath”や“tooth”など単語が名詞、形容詞の場合は「息を吐くTH発音」になります。“breathe”や“smooth”など動詞の場合は「声を出すTH発音」です。常にこのルールが当てはまる訳ではありませんが、覚えておくと役立つと思います。
また、THをDの音で発音してしまう人がいますが、これは舌先が口から出ていない証拠です。気をつけてくださいね。
Jun:日本人の英語学習者にとって、THとDの音は近い印象があると思います。例えば、“mother”をカタカナで発音すると「マザー」になりますが、その時は口から舌先が出ることはありません。でも英語で発音する時は、必ず舌先を口の外に出さないといけません。舌先を口から出して発音することで、自然と綺麗なTH発音になると思います。
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