「バカ」を意味する英語表現に“stupid”と“dumb”がありますが、両者にはどんな違いがあるのでしょうか?今回は、日本語もわかるネイティブ講師のKelly先生に“stupid”と“dumb”の違いについて質問してみようと思います。
1. ネイティブはどんな時に“stupid”を使う? (02:48)
Kelly先生:“stupid”はネガティブな表現ですね。例えば、思うように動いてくれないコーヒーメーカーに対して“Stupid! I hate it.(使えない機械だな。嫌い)”と言って怒りをぶつけるようなシーンで使います。また、人に対して使う場合は、「頭が悪い」や「賢くない」、「知性が欠如している」といった意味になります。
Jun:ちなみにネットの情報によると、“stupid”は驚きや唖然とすることを意味するラテン語の形容詞から生まれた言葉だと言われています。“stupid”な人々は、気持ちが麻痺しているためいつも驚いたりビックリしているそうです。
Kelly先生:つまり、何かに衝撃を受けてボーっとしているということですね。
Jun:その通りです。“stupid”な人々は、何か起きた時に上手く情報を処理できずにただ驚いて、何が起きたか分からずにボーとするということです。
2. ネイティブはどんな時に“dumb”を使う? (05:36)
Jun:“stupid”と“dumb”の意味や使い方は同じだと思いますか?
Kelly先生:ここで一つトリビアを教えます。現代では使われていない失礼な表現に“deaf and dumb”という表現がありますが、これは言葉を発するのが難しい人のことを指す言葉で、“deaf”は「耳が聞こえない人」、“dumb”は「話せない人」という意味で使われていました。しかし現代では、“dumb”は“stupid”に近い意味合いとして使われるようになりました。
Jun:ということは、“dumb”は時代とともに意味が変わり、現代の日常会話では知性を感じられない人のことを“dumb”と呼ぶようになったということですね。
Kelly先生:そうなんです。“dumb”は元々異なる意味で使われていたんです。“dumb”に「知性がない」という意味が加わったのは、言葉の不自由な人は上手く言いたいことが言えず、ハンディキャップを背負っていることに起因すると言われています。そしてこれは完全に偏見であり、正しいことではありません。
4. 大人は“dumb”を使わない? (07:38)
Kelly先生:“dumb”という言葉は幼い感じがします。また、“dummy”という言い方もします。誰かに“stupid”と言ってしまうと親に怒られてしまいますが、“dumb”は言葉の強さが異なるためセーフなんですよね。“dumb”は子どもが使う言葉というイメージがあるため、純真無垢な気持ちで言っているように感じるんですよね。
Jun:“dummy”はちょっとしたミスをした時や、間抜けなことをしたときなどに使う表現ですが、もう長いこと使った記憶がないですね(笑)
Kelly先生:例えば、友人が床一面に飲み物をこぼしてしまった時などに、“Oh my gosh, you dummy.”のように使います。このような状況で“You stupid.”と言ってしまうと、あまりにも言い方がきつすぎますね。
ちなみに、イギリス英語では“dummyは「おしゃぶり」という意味で使われるので、気をつけてくださいね。
動画レッスン
Advertisement