“at all”はネイティブの日常会話で非常によく使われる表現の一つで、通常は“not at all”の形で使われます。簡単な単語を合わせた便利なフレーズですが、使い方に少し注意が必要な表現でもあります。今日は、Danaさんと“at all”の意味と使い方について話し合います。
1. Not at all の自然な使い方 (0:28)
“at all”は様々な場面で使われるフレンドリーで便利なフレーズで、協調の意味合いがあります。特に、“Do you mind if I ~?(~してもいいですか?)の質問に対して、「はい、どうぞ」や「構いません」と返答する時に“No, not at all.”を使います。“Do you mind if I ~?”の質問に対して「どうぞ」の意味で“No”と一言だけで返答してしまうと、かなりダイレクトで相手に失礼な印象を与えてしまうこともあるので、“No, not at all”を使うようにするといいでしょう。
~会話例~
A: Do you mind if I borrow your pencil?(鉛筆を借りてもいい?)
B: Oh, no, not at all. Go ahead.(全然いいよ、使って。)
また、“Thank you so much.”とお礼を言われたときに「どういたしまして」や「全然気にしないで」の意味で“No, not at all.”を使うこともできます。
2. 強調の意味で使う at all (3:04)
また、“at all”は何かを「全くしていない」ことを強調する意味で使うこともできます。
- I haven’t cooked at all recently.(私は最近全然料理をしていません。)
- I don’t study at all.(私は全然勉強していません。)
- I don’t exercise at all.(私は全く運動をしていません。)
“Not at all”には「全くできない」ニュアンスが含まれており、英語が少し喋れるにもかかわらず“I can’t speak English at all.”と言ってしまうと、相手には「英語が全く話せない」という意味で伝わってしまうので、少しでも英語が話せるのであれば“I speak a little bit of English(英語は少し話せます)”のような表現を使うようにしましょう。
3. 肯定文で at all は使うことができる? (5:45)
“at all”は否定文でしか使えないため、肯定文で使うことはできません。もしも肯定文で“at all”を使ってしまうと、ネイティブは「“not at all”って言いたかったのかな?」と思ってしまうでしょう。
4. 質問する時の at all の使い方 (7:34)
“at all”は疑問文で使うことができ、その場合は「少しでも~する」という意味になります。
- Do you exercise at all?([少しでも]運動をしますか?)
- Do you travel at all?([少しでも]旅行をしますか?)
- Do you cook at all?([少しでも]料理をしますか?)
5. At allって聞かれると嫌味に聞こえる? (8:30)
“at all”は言い方によっては嫌味に聞こえる場合があります。例えば、“Do you exercise at all?”は「(少しでも)運動をしますか?」という意味ですが、相手によっては「運動していないように見えるのかな?」と思われてしまうこともあるので注意が必要です。そのため、“Do you exercise at all?”のニュアンスを理解し使い方に慣れるまでは、“Do you exercise?”を使うようにしたほうがいいでしょう。
また、相手を小馬鹿にする時にも“at all”を使うことがあります。例えば、最近のアメリカ国内時事ニュースについて全く知らない友人に対して“Do you read the news at all?”と言うと、「えっ、ニュース読んでるの?」といった意味になり、相手を小馬鹿にしている印象になります。この場合は、冗談半分で相手を小馬鹿にしているため、使用するのは仲の良い友達だけにするようにしましょう。
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「at all」は、副詞的に使われる「一体」に近いニュアンスでしょうか。
例えば、「一体、何が言いたいんだ?」なら「What do you want to say at all !?」とか。
違うかな?w
質問で at all を使う場合は、「一体」というよりは、「少しでも〜」を意味し、一般的には、”Do you ~ at all?”の形式で使われます。
補足ですが、普段使われている「一体」の意味は、元々「一体全体」の意味が省略された形だと思っております。
日本語って難しい。w
Jun-san、初めまして。とても興味深かったです。「全然」という言葉は日本語でも以前は否定形にしか使われていませんでしたが、最近は肯定にも使われるように変わりました。「全然オッケーだよ」「全然できる」みたいな感じで使われるようになりました。最初は違和感がありましたが、不思議なものですぐに慣れてしまいました。言葉は生き物ですね。
Kenさん、ありがとうございます。「全然」の使い方は時代と共に変化をしていっているみたいですね。at all もそのうち肯定文で使われるようになるのでしょうか?その日が来たら、絶対に違和感を覚えます(笑)
Hello Jun,
わたしは雑誌の編集の仕事をしています。「全然いいよ、使って。」には,やはり違和感を感じますし,稚拙な印象を受けてしまいますね・・・。言葉を知らない子を表現しようとして,わざと使っているように見えますので,わたしならそういう特殊な状況でなければ校正します。英語のサイトでも「全然かまわないよ,使って」とされた方がいいのではないでしょうか。
「こんにちわ」も普通に見るようになりましたが,漢字で書くと「今日わ」になり変じゃないでしょうか? HelloをHalloとしたら英語でもおかしいでしょう・・・.
こんにちは。
英文解釈クラシック(研究社)という本のp141には、『at all はもともと全て(all)において(at)ということなので、「強調」が原義。否定文・・・他にも肯定文、疑問分、条件文と組み合わせることもできる』という記載がありました。でも、ネイティブが変だと言うなら肯定文には使えないみたいですね。
肯定文の例文としては、
He can do anything at all.(彼は本当に何でもできる)
という例文が載っています。
疑問文の例文として
What are you talking about?
「きみはいったい何を言っているんだ?」
とあります。
連投ごめんなさい。
“The MENTALIST”の中で、警察官が部下に証拠探しを命令するときに、”Anything you find, anything at all, tag it and bag it.”という台詞が出て来ます。ジュンさんが言う「少しでも〜」の意味かと思いますが、否定文でも疑問文でもありません。If you find anything at all, だと思いますが、これも可能な言い方ですか?意味的に疑問文の範疇に入るのでしょうか。