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英語と日本語、どっちが母語?

「母語はどっちなの?」とよく聞かれることがある。 母親とは日本語、父親と妹は英語、友達はアメリカ人か日本人によって喋る言語が変わる。 僕にとって母語っていったいなんだろう?! 今回ちょっと気になってまず辞書で「母語」の定義を調べることにした。 いくつかの辞書を引いた結果、「人が幼少期から自然に習得する最初の言語・生まれて最初に習い覚えた言語」と「最初に習う言語」という定義が最も一般的であるようだ。 じゃあ、果たして僕のように生まれたときから多言語を聞いて習った人たちにとって母語はどっちになるんだろう。

Senesac Family 2

生まれたときから僕は英語と日本語を両方耳にして育ってきた。 おそらく僕の父親は英語で話しかけ、母親が日本語で話していたんだろう。 父親側の親戚もよく面倒を見に来てくれていたのでそのときはもちろん英語。 いつもベビーシッターをしてくれていた母親の日本人友達とは日本語。 こんな環境で育ってきた僕は、幼少期から頭の中はごっちゃごちゃ! もちろん英語と日本語の区別なんかつかない、英語+日本語(JapEnglish)がひとつの言語だと思い込んでいたに違いない。 いつの間にか自分のオリジナル言葉まで作り始め、「Sunkeybar」「Ba」など僕にしか理解できないボキャブラリーを皆の前で使っていた。 ちなみに、「Sunkeybar」は「Monkey bar・ジャングルジム」(英語で発音できなかったから)、「Ba」は「Pacifier・おしゃぶり」(これは未だに意味不明)。 英語と日本語がごちゃ混ぜになっていた僕だったが、不思議なことに赤ちゃんのときから自分自身が一緒にいても居心地がいいと感じた「人・グループ」は、はっきりとしていた。 そこで今回は、このエピソードを1つ紹介しよう。

生まれて間もなく、両親は父親側の親戚に僕を連れて挨拶に回った。 セニサック家初のハーフの子供だったので親戚はワクワクしながら(正直なとこ、反対していた親戚も多くいたがこの話はまた別のコラムで)待っていた。 親戚の家に着き、おばあちゃんに抱かれた瞬間「ギャアア!!」と大泣き。 おじいちゃんも叔父さん、叔母さんに対しても僕の反応は変わりなし。 あまりにも泣いて、嗚咽し吐きそうになったと両親が言っていた。 父方の親戚に近づくだけで僕は震えていたらしい。 いや~本当に申し訳なく思っている。 親戚にもそう思っているが、アメリカンファミリーに受け入れてもらおうとしている母親の複雑な心境は、言うまでもなかっただろう。 その反面、母親の日本人友達に抱かれたときは、暴れることもなく、常にニコニコしていて褒めらるほどだった。 いったいなぜ?! 両親が小児科に尋ねに行ったところ、「匂い・体臭」だと言われたそうだ。 母親の「日本人」の匂いに落ち着きを感じており、アメリカ人の「匂い」に抵抗を感じていたらしい。 じゃあ父親は?? 父親はやはり父親。 赤ん坊の僕でもそれは認識していた。

このエピソードのほかにも、似たような出来事は多くあった。 例えば、おしゃぶりも日本製でなければ、投げ捨てて大暴れしていた。 これもやはり「匂い」と関係しているらしい。 こういう風に書いてしまうと、「Junはただ単に匂いフェチなんじゃないか?」と思われてしまうかもしれない(笑)。 もしかしたらそうなのかも知れないが、自分自身はそう思っていない。 ただ、幼少期から日本人と一緒にいることを心地よく感じていたのは事実であり、「匂い」が一つのサインだったのかもしれない。

「笑い」を両方理解できる子供に育てたい

両親が共働きだったこともあり、朝から夕方までは英語OnlyのアメリカのPre-schoolに通っていた。 そのおかげで、英語がグーンと急激に伸びた。 それまでは英語と日本語と半々で喋っていた僕も、小学校に入学するころには圧倒的に英語のほうが話せるようになり、日本語が片言程度だった。 この時点で僕の父親は思わぬ提案を出したそうだ。 「小学校は全日制日本人学校に入れよう。」当惑した顔で「なぜ」と母親が質問をなげかけると父親はこう答えた。 「アメリカに住んでいれば英語は自然と身につく。だけど日本語は子供のときから基礎をしっかり勉強しておかないと忘れる。特に発音は大人になってからじゃ遅い。」 父親は色々な思いを抱えてこの決断を出したと思う。 もちろん、母親もこの提案にすぐ賛成した。 そして、当時Palos Verdesにあった国際学園に入学。 日本人学校に入学したことは僕にとって大きなターニングポイントだったと思っている。 「日本人」の自分を引き出した場所でもあり、自分自身の「Identity」を作り上げた基盤でもあった。

数年前父親に、なぜ自ら僕を日本人学校に入れることにしたのかを直接聞いてみた。 すると意外な返答に驚かされた。 「アメリカのコメディー見て面白さが分かるだろ?日本のお笑いを見ても爆笑できるだろ?その特別なGiftをもてる大人になってほしかった」。。。「え?両国の笑いを理解してもらいたかったから?!」と一瞬戸惑ったが、これには深い意味があると後から分かるようになった。 外国の笑いを理解するにはそれなりの語学力はもちろん必要になってくる。 しかし、どれだけ語学力が優れていても文化そのものを理解していないと共に笑うことなんてできない。 とても父らしい発言だ。 ちなみに僕は島田紳助さんとダウンタウンの大ファン! 今でも欠かさず番組は見ている。

国際学園は小学校4年生まで通い、その後現地校に転校して週一回土曜日にあさひ学園に通った。 この時点では僕は100%日本人だと思い込んでおり、「僕は日本人だ!アメリカンスクールにいかない!」と親に反発したくらいだった(笑)。 現地校に転校したときは英語がまったくできず、アメリカ人なのにESLのクラスで苦労した思い出は昨日のように鮮明に覚えている。 しかし、子供の吸収力とは凄いもので2年間で英語を書く・読む・喋れるようになった。 高校に入学するときは英語のほうが流暢で、普通のアメリカ人の高校生として高校生活を送った。 気づいたら、日本語を忘れている自分がいて大学時代に日本留学を決心したのもそれがきっかけだった。 結局その後2年間、石川県で国際交流員として仕事をすることになった。

「母語」という言葉の意味が「最初に習い覚えた言語」で定義されるのならば、今こうやって振り返ると自分自身には母語がないように思う。 なぜなら、両方を学んで育ってきたからだ。 物事を考えるときも、話している言語によって英語で考えたり、日本語で考えたりしている自分がいる。 じゃあ、「最も得意な言語はどっち?」と聞かれた場合、強いて言うのであればやはり英語だ。 中学校から大学までの教育が英語だったことが大きな影響を与えているのだろう。 しかし、赤ん坊のときから自分自身が感じていた「日本人」との居心地のよさは今になっても変わらない。 言語は英語、文化は日本、幼児の自分と変わらず頭はごっちゃごちゃです(笑)

次回のお話は「お母さんに言えなかった悩み事」。
今だから言える告白をしてみたいと思います。

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コメント

  1. Ayakomona より:

    最近、ジュンさんのサイトを知り楽しみながら勉強しています。イタリア在住です。私は自身が差別や偏見に苦しむのが辛かったので、ハーフの子供達に殆ど日本語を教える事なく育てました。日本人コミュニティがあるような大都市ではないというのも大きいかもしれません。現在22歳の長男は高校生になってから、半日本人のアイデンティティに目覚め、今必死に勉強しています。聞き覚えのある言語であっても習得は一筋縄ではいかないようです。今は短期間の日本生活を経験してますが、私の様な女喋りだったのですが、「飯食って」「俺」等、男言葉習得にはちょっと笑ってしまいました。

    正直、息子達に対して申し訳ない気持ちで一杯ですが、日本人であるという事に誇りを持ってくれている今にとても満足している様にしてます。言語はいくつからでも習得出来ますが、早いうちに始めた方が感覚的に違いますよね。
    じゅんさんのご両親の取った選択は
    本当に素晴らしいですね。

    これからもpodcastで英語を勉強させて頂きますね。素晴らしい教材を本当にありがとうございます。

    • Jun より:

      Ayakomonaさん

      こんにちは。メッセージありがとうございます。Ayakomonaさんの子供さんたちもハーフなんですね。もちろん、幼少期から学ぶと感覚的に言語は身につきますが、結局は本人がどこかの時点で「継続したい」「もっと学びたい」という決心をしない限り、習得することはできません。その点で、息子さんが今必死になって日本語を勉強していることはとても素晴らしいことだと思います。きっと日本語が流暢に話せる息子さんになりますよ。その日が楽しみですね!

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